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精神対話士

実は、10月に入ってから「メンタルケア協会」が主催する「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」を受講するために、週末ごと福岡に通っています。

そして、一通りのレポート等手続きを踏むと「精神対話士」という資格を取得できます。(最終試験は合格率15パーセントという狭き門ですが)



「精神対話士」。もしかしたら新聞やテレビなどでご存知の方もおられるやもしれませんね。

心のこもった対話のみで、孤独な人、傷ついた人などに生きる希望や勇気を取り戻してもらうお手伝いをする専門職です。

医療行為や心理療法などは一切用いません。

ただ、クライアントに愛を持って、寄り添うだけ・・・。

その存在を知った時には、鳥肌がたちました。どきどきもしました。

もしかしたら、私がずっとやりたいと思っていたことは、これなんじゃないかと。

それで、みにきんずがまだ小さいのでどうしようかと迷いはしましたが、パパも快く賛成してくれたので、受講を決めた次第でした。

今回は基礎講座となります。

メンタルケアの分野だけでなく、心身医学、現代社会学、死生論、コミュニケーション論、看護と介護論等、多角的な見地から人間とはいかなる存在かを学びます。

講師陣はその分野のスペシャリストです。

講義がおもしろくないはずがありません!

毎回、学ぶ喜びを感じています。この時間がずっと続けばいいのに!なんて。

でも、講義を楽しんでばかりはいられません。

人間の本質が垣間見えて、怖くなることがあります。私にメンタルケアができるのかと。

今日の講義は強烈なものでした。

福岡で30年もホスピスで死に直面している人々と接してこられた先生のお話は重くて・・・。

人間の弱さ、醜さ、強さ、美しさ。こうして言葉にすると、とても薄っぺらに感じられて嫌なのですがどう表現していいのかわからない。

そういったものが、先生の言葉と映像で一気にこれでもかと押し寄せてきて、講義中、涙が止まりませんでした。

たぶんそれは、悲しみだったり、同情だったり、感動だったり、よくわからない涙で、軽い軽い涙でしかないのだろうけど、今の私にはそうやって泣くことでしか、その講義を受け止めるすべがなかったのだと思います。

それほど、重いテーマでした。

先生はおっしゃいました。「皆さんはこうやって、意気揚々と勉強されてますけど、死に直面している方たちの心を理解することなんてできませんよ。」

そうだ、同情はできても、理解や共感なんてできやしない。

自分の死を恐れ、苦しみ、受け入れ、穏やかな表情になった方たち。それを理解できるなんてどうして言えるだろう。おこがましい。

ただ、やっとできるのは理解しようと、寄り添おうと覚悟をもって努力することぐらいだろうか。

だって、私にはまだ明日があると信じているから。

人にはやがて死が必ず訪れます。それがすぐに訪れるとわかっている人と、まだ遠い未来だと思っている人とに分かれるだけ。だけどその隔たりはものすごく深くて大きい。

それこそ、スピリチュアルな領域に存在されている人たちかもしれない。

死があるからこそ、生が輝く。

死を大切に思うからこそ、生を実感できる。

なんて偉そうに書いたけど、日々の生活の中で死を意識することは大切なことだと思ったから、やっぱり書かずにはいられなかった。

命あるものすべてに、死があるから、いずれ乗り越えないといけないものだから、だからこそ命に尊敬の念を忘れずにいたい。

私もいつか死ぬ。必ず死ぬ。そんな私をまずまるごと受け止めることから始めよう。

そして尊敬しよう。パパや小さい体のみにきんずも死を内包している命を持つ確かな存在なのだから。

by 060304 | 2011-10-23 02:33 | 日々のあれこれ | Comments(1)
Commented by kk at 2017-10-06 09:53 x
精神対話士の資格を取る為には、メンタルケアスペシャリスト認定(こちらはレポート提出=合格率80%程度)の後に、精神対話士認定試験の面接試験(集金面接と個人面接=合格率10%程度)に合格しなければなりません。
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遊んでるように生きる。気づきの記録。


by イマココ対話室
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